副業と社会保険

GW長かったですね。ヒダ事務所は土日祝日はカレンダー通りお休みをいただき、私も実家の長野や夫の実家の広島など行ってゆっくりできました。

表題とは無関係ですが、帰省した際に国営アルプスあづみの公園のチューリップを見に行って、一番気に入ったチューリップをご紹介。

本当に美味しそう。花弁が半分開いている形が正にクリーム。舐めれそうでした。こういうチューリップもあるんですね。

1、二か所給与の留意事項

さて表題の件、GW前に日経の記事を読んでいたら、二か所給与をもらっている場合の社会保険に注意、というものがあったので私も考えてみました。副業推しの世の中ですが、他で給与をもらいながら自宅開業して個人の会社を作る場合には注意です。

通常気になるのは①源泉税 ②社会保険の2つだと思います。たとえばAさんが給与をもらっている会社が複数ある場合で、それぞれ単純に従業員として働く場合ははメインの会社とサブの会社を決めて、それぞれの会社の人事担当に「メインです」「サブです(他にメインの給与収入あります)」と言えば一応は済です。特に後述する社会保険を除き、源泉税は会社が勝手に計算してくれます。

①源泉税
Aさんが自分で会社を持っていながら他社でも働いている場合、通常はメインの会社を甲、サブの会社を乙として、源泉税の徴収票に記載の税額を各月納めればよいです。下記にリンクのある源泉徴収月額表を見てみてください。

給与所得の源泉税額徴収表(月額表)

甲というのが「メイン」、乙というのが「サブ」と読み替えてください。サブ(乙)の方が税金が高いですが、これは国が税金の取り漏れを防ぐ目的で事前に高く設定しているだけです。

2か所だろうか3か所だろうが、給与が2か所以上からある場合には確定申告をして源泉税を納めます。年末調整の対象ではない(仮に年末調整をやった会社があったとしても、それで完了ではない)ので注意です。

乙欄計算で取られすぎた税金がある場合は、確定申告をすることで戻ってきます(還付されるかどうかは合計所得によりますが)。

②社会保険 
Aさんが2か所の給与から社会保険をそれぞれ徴収されている場合には、後述する3、二か所で社会保険に加入している場合にしたがって、自分で健康保険をまとめる必要があります。

ここで問題なのが、Aさんが副業においても社会保険の適用対象者か否かです。

2、社会保険の適用対象者か否か

社会保険の適用対象者か否かの前に、そもそも副業で従事している企業(事業)が社会保険の適用事務所か否か…という判断があるのですが、個人事業でもない限りは基本的に社会保険の適用事務所です。Aさんが副業で設立した一人会社(一人だけで運営している株式会社、合同会社など)も社会保険の適用事務所ですので、ここではその判定は割愛します。

社会保険の適用事務所である会社(もしくは事業)に従事する場合、社会保険の適用対象者か否かは以下で判断されます。

① 1週間の所定労働時間および1か月の所定労働日数が同じ事業所で同様の業務に従事している一般社員の4分の3以上である方

②一般社員の所定労働時間および所定労働日数の4分の3未満であっても、下記の5要件を全て満たす方

  1. 週の所定労働時間が20時間以上あること
  2. 雇用期間が1年以上見込まれること
  3. 賃金の月額が8.8万円以上であること
  4. 学生でないこと
  5. 常時501人以上の企業(特定適用事業所)に勤めていること

また、会社代表者(役員)はそもそも勤務時間の決まりなどはなく、24時間365日会社に勤務している(会社の事業を行っている)とみなされますので、自動的に社会保険の対象者です。

ただし社会保険は払う給与がない場合にはそこから計算する社会保険もありませんので、副業として会社を設立したがそこから払う役員給与は0円である場合には、社会保険料を払う必要はありません。

よって、Aさんが副業で1人会社を設立し、その1人会社から少しでも給与をもらえば自動的に社会保険に2か所入ることになります。

社会保険の適用事業所であって、社会保険に入る必要がある人は、所属する会社の担当の年金事業所に対して社会保険の適用手続きをします。その結果、一旦健康保険証は2枚になります(以降3で記載します)。

3、二か所で社会保険に加入している場合

社会保険に2か所入ると、それぞれの給与から社会保険料が引かれて納める必要がありますが、そうすると健康保険証が2枚となってしまいます。

年金保険料も、メインの会社は千葉年金事務所、サブの会社は群馬年金事務所・・・などと分かれてしまいます。

そこで、2以上の社会保険に入ってしまうことになった場合には、「2以上の社会保険に入ってしまってますよー」ということを行政機関に通知する必要があります。

具体的には、メインとする年金事務所を決めて、 「 健康保険・厚生年金保険被保険者所属選択・二以上事業所勤務届 」 をその年金事務所宛てに、自分で(Aさん自身が)提出します(日本年金機構説明ページ)。
なおこれはメインの会社もサブの会社も、両方とも協会けんぽが健康保険である場合の処理です。協会けんぽであるかどうかは健康保険証を見ればわかりますのでご確認ください。協会けんぽではない健康保険に入っている場合には、それぞれの健康保険組合へ問い合わせ、そこの指示に従った手続き必要です 。

2以上の社会保険に入っているということが国側でわかれば、あとは特に心配せずとも国側が処理してくれます。社会保険料は2社合算の給与に対して計算され、それぞれの会社で負担すべき社会保険料を通知してくれます。
メインの方に副業がばれたらまずい、という方は今やあまりいないのではと思いますが、もし副業がばれたくないという場合には、副業側から給与はもらわない or 上記2に記載の社会保険適用対象者にならないことが必要です(さらに確定申告で住民税のケアなどが必要です) 。

副業に限らず、一人でいくつかの会社を経営されている(いくつかの会社の代表者になっている方)は要注意です。社会保険料を払っていれば特に問題とされることはないと思いますが、2か所それぞれで計算した結果取られすぎ、もしくは徴収額が少ないと指摘されることもありますので今一度ご確認いただければと思います。

🌸 税理士法人ヒダへのお問い合わせはこちら

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です