相続税の課税対象は源泉税非課税

東京税理士会の新宿支部広報を見ていたら、税務事例研究会からの記事で「死亡後に支払われる給与に対する源泉徴収の有無」というのがありました。

読んでみると、つまるところ未払給与を支払う際に、従業員が死亡していた場合には源泉徴収は不要、ということなんですが、根拠は所得税法9条16号の これです。

次に掲げる所得については、所得税を課さない。

十六  相続、遺贈又は個人からの贈与により取得するもの(相続税法 (昭和二十五年法律第七十三号)の規定により相続、遺贈又は個人からの贈与により取得したものとみなされるものを含む。)

今年読んだ本に、「長崎年金二重課税事件 間違ごぅとっとは正さんといかんたい!」というのがあるんですが、これの話と同じです。

この本、長崎県の税理士さんが自身の経験を書いた本で、年金というのは実際には「年金型の保険金」の話なんですが、

相続人が被相続人から相続した年金型の保険、相続時にみなし相続資産として相続税が課税されているにも関わらず毎年支給時に源泉徴収されている=つまり二重課税されている、のが問題となって最高裁まで争った事件です。最高裁で勝訴して、その後この二重課税問題は是正されることとなりました。この本は東京会の新人税理士研修で紹介されていてとても面白そうだったので買って読んでみましたが、税に詳しくなくても大体わかる(詳しく書いてある部分はすっとばしても問題ない)、ドラマティックだから読み物として面白い、とてもお勧めです。

この本の中でも所得税法9条が出てきます。新宿会の広報で記載されている案件は、従業員の死亡後に支払う給与は当然のことながら相続人の相続債権になるので、相続税の対象になります。よって所得税法9条にしたがって所得税は課されない=源泉税は徴収されない、ということです。

勤務中に従業員が亡くなるという悲しい事件はなるべく避けたいですが、未払給与で争っていたり和解金を死亡後に支払うなどした場合にも源泉税が関わってくるので注意が必要です。

未払とか和解金とか、厄介ですよね…当たり前ではありますが従業員の雇用時には雇用契約書をきちんと作ってですね、、、社労士をつけて常にアドバイスを求めるのが無難です、はい。

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